2011年3月11日。
この日のことを、私たちは決して忘れることはないでしょう。
あれから一年、今年の3月11日。
私たちは、『祈りと復興と未来への絆』と題して
被災地復興支援上映イベントを企画することにしました。
この日、皆さんにご紹介する映画は『あの夏、タイムマシーンにのって』という作品です。
2005年制作されたこの映画は、宮古の市民が総勢100名以上関わり、宮古の風光明媚な
風景と共に、郷里への思いを強く描いた作品で、被災地・宮古の震災前の風景が
美しく描かれた、ふるさと賛歌と親子の絆の物語です。

ストーリーは、25年前に埋められたタイムカプセル。親の思い出を辿ろうとする子ども
たちは、宮古の様々な場所に行くうちに故郷の魅力に気づき始めます。大人たち
は、子どもたちの姿を見て自分たちが忘れかけていた大切なものを少しずつ取り
戻し始めるのですが、子どもたちは、かつての心を失ったかに見える親たちの姿
を見て…というものです。

この映画には、宮古の震災前の美しい風景が沢山収められていますが、
津波で風景が一変してしまった今、
まさにこの作品そのものがタイムカプセルとなってしまったようです。

昨年は、故郷が大きく様変わりしてしまった被災地の方々の悲しみを、
ただただ共有している一年でした。しかし、今年、
被災地の方々も新に再生していこうと動き始めています。
今回、この映画の上映会の前には、被災地の方から頂いた
「震災当日の記録映像」の中から一部をご覧頂き、
上映後は、ビデオレターとして、今の宮古の姿や宮古の方々の姿をご覧頂こうと思います。
また、こちらからも、会場にお越しの方々に被災地応援メッセージをお書き頂き、
後日届けたいと思っています。

そして…
この上映会の売り上げ及び、額入り「絆」カードの売り上げで、
復興支援手ぬぐいを制作したいと思っています。復興支援手ぬぐいは、
宮古市内の熊野神社はじめ被災した神社へお届けし、夏祭りの参加者の方々などに
お使いいただこうと思います。再生に向かってお神輿を担ぎ練り歩く方々へ、
私たちの「心」も共にあるという気持ちを皆で繋げていきたいと思います。

どうぞ、皆様のご参加、ご協力、心よりお待ち申し上げております。


                                                       天川 彩