*<薬師寺・小林澤應師との出会いなど>*

仏縁が結ばれて…としかいいようのない出会いだった。
昨年の10月からインド・お釈迦様、薬師寺、高田好胤師…

いくつものキーワードが突然、私の目の前に沢山やってきた。
どうしても奈良の薬師寺へ行かなければ…。

そう思って駆けつけたのは昨年の11月27日。
閉門1時間前。

伽藍堂へ入ると、よく通る声のお坊様の法話が始まっていた。
隅の小さな椅子を見つけて話に耳を傾けていたのだが、高田好胤師の
薬師寺復興の話を伺ううちに涙が急に溢れ出し、止まらなくなった。

やっと落ち着き立ち上がった時には、周りには誰もいなくなっていた。
その時声をかけてくださったのが、法話をされていた薬師寺伽藍堂の
主任、小林澤應師だった。

澤應師と、その日初めてお会いしたとは思えないほど沢山の話をさせていただいた。
閉門時間になり、幸せな気持ちで駅に向い、電車を待っていると、
またしても小林澤應師が駅にやって来られ…
その電車の中で急に薬師寺が主催するインド仏跡巡礼の旅に誘われることとなった。

インドへ旅立つ前日、そしてインドから戻った後も、澤應師はお電話
をくださった。私はこんなに心配りをしてくださるお坊様を他に知らない。

この日の対談では、なぜ澤應師が仏の道に入り、薬師寺のお坊様を目指したのか、
また師匠であった高田好胤師とのお話も少ししていただこうと思っている。