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≪〜天地創造から国譲りまで〜≫

ここでは、ざっくりと古事記の世界を読みながら、
TENのツアーでめぐる場所の紹介をしていきます!
 

 

この世界のはじまりは、ただうす暗く、もやもやとした状態で果てしなくどこまでも広がっているのでした。

そこにアメノミナカヌシ(天之御中主)、タカミムスヒ(高皇産巣日)、カミムスヒ(神皇産巣日)の三神が現われ、このあと、たくさんの神様たちがお生まれになりますが、まだ油のようにどろどろとしてしっかりと固まっておりません。

まるでくらげの様な、水の上に浮いた脂のような状態に見えます。
そこに、命の源となる神、天、大地、水、雲、星、泥、砂、いろんな神様がお生まれになり、最後にイザナギ(伊耶那岐)、イザナミ(伊耶那美)のご夫婦の神様もお生まれになりました。
そして、いよいよこの二人によって日本の国生みがはじまります。

 

イザナギ、イザナミの二人の神様は協力し合って、土、岩、石、家、たくさんの神々をお生みになりました。しかし最後にカグツチという火の神様をお生みになる時、イザナミはその火に焼かれて死んでしまいました。妻を失った夫イザナギの悲しみは大変なものです。イザナギは愛しいイザナミに会いたい一心で、黄泉の国へ出掛けていきました。

黄泉の国ではイザナミが美しい姿で現われましたが、一度黄泉の国の食べ物を口にしてしまったイザナミは二度と地上に戻れないといいます。しかし、イザナギを懐かしく思ったイザナミは黄泉の国の神と相談してくることにしました。

その間、決して姿を見てはいけないといわれたのに、イザナギはとうとう待ちきれず、約束を破って中へと入っていったのです。そこで見たのは、見るも恐ろしい変わり果てたイザナミの姿でした。恥ずかしさと怒りで怒ったイザナミは、髪を振り乱しイザナギを追ってきます。

逃げるイザナギは『黄泉つひら坂』という、あの世とこの世の境目に生えている、1本の不思議な力を持った桃のおかげで、無事この世に帰ってくることができました。

無事に黄泉の国から還ってきたイザナギは、穢れた身体を清めるために、筑紫の日向の橘の小門の阿波岐原に行きました。そこは河の水が、大海へとそそぎこんでいる場所でした。

禊をすると、脱いだものから次から次へと神様が生まれます。
今度は水の中に入って体を洗い清めるとまた、神様が生まれ、そして最後に、左の目を洗うと、太陽の神、アマテラス(天照大御神)が、右の目を洗うと、月の神、ツクヨミ(月読の命)が、鼻を洗うと、嵐の神、スサノオ(須佐之男の命)が、お産まれになりま した。

この三柱の神々の誕生にイザナギは大変喜び、アマテラスには天上界の高天原、ツクヨミには夜の世界、スサノオには海の世界を治めるようにいいました。


イザナギが禊をしたといわれる
神話伝説の池禊池へ参ります!!
 【ツアー1日目】 

 
イザナギから海原を治めるようにいわれたスサノオですが、母親のイザナミを恋しがって泣いてばかり。怒ったイザナギは、スサノオを根の国へ追放してしまいました。根の国へ向かう途中、スサノオは姉のアマテラスにお別れの挨拶をしにいこうと、姉のいる高天原へと昇っていきました。

しかし、その勢いがものすごくアマテラスは、スサノオが自分の治める高天原を奪いにきたのだと勘違いするほどでした。
そうではない、お別れを言いにきたのだと弁解するスサノオに、嘘をついていないという証拠に、お互い子供を生んで賭け勝負することにしました。

二人は、『天の安の河』の両岸に分かれて立ち、それぞれ3人のと女の子と、5人の男の子が生まれました。

ところが、どちらが生んだら勝ちか負けかを決めていなかったのに、自分が勝ったと早合点したスサノオは、大喜びで、はしゃぎまわり美しい高天原の田や畑は大荒れに荒れてしまいました。周りの神様達も大迷惑。やさしい姉のアマテラスは必死でスサノオをかばいましたが、この騒動でついには死人まで出てしまいました。

姉のアマテラスは悲しみのあまり、「天の岩戸」に引きこもってしまわれました。高天原は昼なのに、まるで夜のように真っ暗になってしまいました。

神様たちは大弱り。「天の安河原」に集まり、緊急会議を行いました。そこで知恵の神様、オモイカネ(思金)の神が名案を出しました。八百万の神々は大賛成。さっそく準備にとりかかりました。

天照大御神を誘い出す大宴会の準備は大わらわです。岩戸の前には八百万の神々が、勢ぞろいされました。

そこへアメノウズメ(天宇受売)が登場。アメノウズメの面白おかしい踊りに、神様たちはいっせいに笑い、その声は高天原に響き渡るほどでした。

その笑い声に岩戸に隠れていたアマテラスは不思議に思いそっと戸をあけてみました。そこへ力自慢のタヂカラオ(手力男)が思いっきり戸を開け、アマテラスの登場によって再び世の中は明るく照らしだされました。

アマテラスを外に誘い出すために、
神々が作戦会議をしたという
「天の安河原」へまいります!
 【ツアー2日目】 

 

無事、アマテラスが戻り、光でこの世が満たされたことを喜んだ神様達。原因となったスサノオに罪を悔い改めさせ、許すことにしました。しかしスサノオは、またもや乱暴をはたらいてしまいます。怒った神様たちはスサノオを高天原から追放してしまいました。下界に追放されたスサノオは出雲の国、肥の河の上流に降り立ちました。上から箸が流れてきたので、きっとそこには人がいるに違いないと向かった先で、泣いている老夫婦と乙女に出会いました。

夫婦は山の神様オオヤマツミの子供で、アシナヅチ(足名椎)、妻はテナヅチ(手名椎)といいました。娘の名前はクシナダヒメ(櫛名田姫)でした。

3人は、今晩、娘のクシナダヒメが山に住む怪物ヤマタノオロチの生贄にされてしまうことを悲しんで泣いているのでした。
訳を聞いたスサノオは、娘を櫛に変え、髪の毛に差すと、老夫婦に垣根を張り巡らせて八つの門を作り、とても濃い酒をつくってそれぞれの門におくようにと指示されました。

やがて準備も整い、スサノオが隠れて待っていると、地鳴りがし、八つの首を持った恐ろしい形相のヤマタノオロチが現れました。するとオロチは良い酒の香りにつられたのか、あっという間に酒樽を飲み干し、そのまま酔っ払ってしまいました。その隙にスサノオはヤマタノオロチの八つの首を切り落とし、無事退治することができました。そして娘は無事に助かり、スサノオとクシナダヒメは結婚することにしました。

スサノオとクシナダヒメは、清々しい場所に宮殿を建てて、そこで仲良く暮らされました。子供も生まれ、その子供が結婚してまた子供を生み・・・スサノオから数えて六代目にオオクニヌシノミコト(大国主の命)が生まれました。


スサノオが降り立ち箸を拾った場所、
老夫婦テナヅチ、アシナヅチを祭った
ニ神岩の遥拝所、八つのうちのひとつ
であると伝えられる酒壷をお祭りしてあ
る場所、ヤマタノオロチの住処、スサノ
オとクシナダヒメが新婚生活のために
造営した宮殿、二人と、その子供を
御祭りしてある奥宮へまいります!!
 【ツアー4日目】 

 

スサノオとクシナダヒメの血を引く六代目の孫、オオクニヌシは若いときの名前をオオナムヂといい、たくさんの兄がいました。あるとき、兄たちは、稲羽の国に八上比売(ヤガミヒメ)という美しい姫神がいると聞き、自分の妻にしようと思い、揃って出かけていきました。一番末のオオクニヌシは、みんなの荷物を持たされ、一番後からついていきました。

途中で、一羽の兎が皮を剥かれて真っ赤になって泣いているのに出会いました。兄たちはおもしろがって、うさぎに傷を海水につけ風に当てると直ると嘘を教えました。うさぎの傷は治るどころか真っ赤に腫れ上がりました。うさぎの傷は、ワニを面白半分からかったせいで、ワニに仕返しでやられた傷でした。そこへ一番最後に到着したオオクニヌシが困ったうさぎを助けてやり、傷を治してあげました。うさぎは大変喜び、美しいヤガミヒメも、兄達の求婚を全て断り、このやさしいオオクニヌシと結婚することにしました。

その後、オオクニヌシはスサノオの娘スセリヒメとも結婚をし、子をつくり国の王となって国づくりを始めました。この国を葦原中国(アシハラノナカツクニ)、またの名を豊葦原の瑞穂国といいます。


人と人の縁を結ぶオオクニヌシの
いらっしゃる出雲大社で
お参りします!
 【ツアー3日目】 

 

トヨアシハラノナカツクニ(葦原中国)の国づくりがやっと完成した頃、天上界のアマテラスは、スサノオのいる下界の様子が気になり、息子の天忍穂耳命(アメノオシホミミノミコト)に治めさせようと地上につかわすことにしました。

しかし、アメノオシホミミノミコトが天の浮橋に立って下界を眺めると、地上はひどく騒然としているため、これでは無理だとアマテラスに報告しました。

アマテラスは八百万の神を集めて会議をして、地上にいるオオクニヌシをはじめとするクニツカミ(国ツ神)を説得して、国を譲るよう迫ることにしました。二人の神様をそれぞれ地上へ使いに降ろしましたが、二人ともオオクニヌシと仲良くなってしまい、高天原には還ってきません。

そこで、アマテラスは三度目に、タケミカヅチノカミ(健雷之男神)を天鳥船神(アメノトリフネノカミ)と共に地上へ遣わしました。

タケミカヅチは稲佐の浜でオオクニヌシに国を譲るように迫りました。オオクニヌシは返事を渋り、二人の息子と相談することにしました。上の息子ヤエコトシロヌシノカミ(八重言代主神)は、国譲りを承知し、身を隠してしまいました。しかしもうひとりの息子のタケミナカタノカミ(建御名方神)は承知しません。

勝負をしようとタケミカヅチに挑みました。しかし勝負はたちまち付いてしまい、タケミナカタは信州の諏訪へ逃げ延び、そこから一歩も出ないことを約束し、降参してしまいました。

こうしてオオクニヌシは天上界の神々(天ツ神)に国を譲ることを決め、その代わり、天に届くばかりの立派な御殿を造ってもらうことにしました。これが現在の出雲大社のもと、といわれています。


今年は古事記編纂1300年。
出雲では神話博が開催されています。
オオクニヌシにまつわるお話や
出雲神話の世界をたっぷり
堪能いたします!

 【ツアー3日目】 

TENでいく古事記の旅Aへ続く・・・
 ≪天孫降臨〜神武天皇誕生≫