熊野、吉野、高野山のほぼ中央に位置する天河神社は、古来より日本屈指の祈りの聖地といわれてきました。

日本の礎を築きあげてきた歴史に名を遺す先人たちにとっても、今を生きる私たちにとっても天河神社は自らを見つめ魂を奮い起こし、そして世の平和を祈る大切な場所なのではないでしょうか。

私は、1998年3月に初めて天河神社を訪れ、有難いことにご神縁をいただき、天川 彩(てんかわ あや)というペンネームを授かりました。更に天河太々神楽講の講元の一人としても長年、関わらせていただいております。

今年(2017年)、旧暦七夕祭に伺った際、いつものように参拝させていただこうと、天河神社のご神殿中央にある大きな五十鈴を鳴らさせて頂く為に、麻緒綱「鈴緒」を手にしたのですが、かなり傷んでいることに気がつきました。

しかし同時に、これほど多くの人々がご神前に参られ祈られているのだと思うと、感慨深い思いにもなりました。

そんな折、翌日の朝拝で、禰宜様より来年が、前社殿から新たな社殿にご遷座されてから、ちょうど30年目の節目の年になるというお話を伺いました。

そしてそれを記念した行事の一つとして、ご神宝である神代鈴「五十鈴」を降ろして綺麗に磨き、「鈴緒」は30年ぶりに新調するというお話を伺いました。

私は、お話を伺いながら、鈴緒が傷んでいるのは、私たち参拝者一人一人が触り祈った賜物であり、本来は、私たちから神社へ奉納するべきものではないか、という思いになりました。

その思いを素直に宮司様、禰宜様に伝えましたところ、大変喜んでいただき、それならば、ということでご鈴緒の奉納を任せていただけることになったのです。

そこで、私はこの鈴緒の奉納を『天河・鈴緒の綱がるプロジェクト』と命名することにしました。

「繋がる」を「綱がる」としたのは、綱は、精麻と呼ばれる板紐状のものが束になり出来上がっているからで、一人一人の思いをその精麻に託し、沢山の方が「繋がり」、五十鈴を鳴らす立派な「綱」の鈴緒として奉納したいと思ったからです。

鈴緒の製作は、日本各地の神社の鈴緒や麻綱を数多く作られている職人の方に依頼しました。ご神殿の上に掲げられた五十鈴を鳴らす太い鈴緒は、丈夫で長い間使えるものにしなければなりません。

最良のものは純国産の麻で一切の加工も無い生成りの精麻を使うものであるということで、かなり高価なものとなります。製作費や運搬代など諸々でおよそ百万円近くかかるようです。

それでも、私は皆さんのお気持ちが集まれば、奉納は出来ると信じております。

このプロジェクトでは、一口を三千円としてご浄財を集めさせていただくことにしました。更に鈴緒奉納分以上のご浄財が集まったなら、今後のご神事で使っていただけるよう、精麻そのものも更にご奉納したいと考えております。

尚、ご奉納協力いただきました皆様には、この鈴緒製作時に出ました精麻の端の部分を小さく結び、更に天河神社でお祓いしていただいたものを、記念品として一口につき一個お送りさせて頂くことにしました。

まさに、天河神社の鈴緒と繋がる品です。お財布などに入るサイズですので、お守りとしてお持ちいただけるかと思います。

天河神社に繋がる皆様と共に、五十鈴の麻緒綱「鈴緒」を、ぜひ一緒にご奉納させていただきたいと思っております。ご家族、ご友人などにも是非、お声がけください。

ご協力よろしくお願い申し上げます。


天河・鈴緒の綱がるプロジェクト 
発起人  天川 彩


 

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